初心者注意!動画編集スクール業者の勧誘手口

こんにちは、しろです。

いやーびっくり。動画編集(の一部の人)ってマルチ商法と似てますね。皆さん注意してくださいね。
今回は詐欺師もびっくり、動画編集者募集からスクールに勧誘する業者の手口を紹介します。

クラウドソーシングサイトには、編集者募集と言ってスクール勧誘する業者がいる

クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサイトには『動画編集者を募集』と言って動画スクールへの勧誘を行う業者がいます。

えっ!?動画編集者を募集するのに、スクールへ勧誘されるの?
そんなの引っかかるわけないじゃん!!

そう思いますよねー。僕もまんまと勧誘の時間を取らされましたよ。
順番に紹介しますね。

前提:ぼく→法律職ですが家庭の事情で在宅ワークを増やしたく、法律系Webライターを行っていた。動画編集の案件も多いので動画編集もやってみることに。1ヵ月で数件受注してさらに件数を増やしたいところ。動画編集者としては初心者+スキルアップ中。

手口は、編集者募集→テスト→面談→フィードバックと言って勧誘

さっそくですが手口は次のとおりです。

1.業者が、初心者(未経験、スキルアップを目指す人)向けに動画編集案件の募集を行う
2.質問など数回やり取りをしたあと、オンライン面談期日を3日くらい指定して面談日を確定
3.ズームやグーグルミートを利用してオンライン面談。初回面談時は下っ端役のAが担当する。
4.テスト案件の説明を受ける。報酬100円くらいのトライアル作業を行う。
5.2回目の面談。このとき、下っ端Aは、途中で別件があると言って抜ける
6.上司Bからフィードバック。そして勧誘へ・・・

ざっとこんな感じ。実際に僕が引っかかった募集は次のとおりです。
あっもちろんスクールに申し込みはしてません。あほくさ

実際のスクール勧誘がこちら。伏せあり。

業者が、初心者(未経験、スキルアップを目指す人)向けに動画編集案件の募集を行う

まずは1番の、動画編集者の(ニセ)募集から見て行きましょう。

はいっ実際の案件がコチラ。

業者のIDも特徴があって
『movie○○○8』って末尾に数字入るやつとか
『○○Create』とか『abab777』みたいな

アルファベット+数字のやつが結構怪しいと思います。

多分BANされるたび同じような名前でアカウント作ってますね。

続きまして、案件の内容をご覧ください。

『チャレンジしたい方、スキルアップを目指している方』ねー なるほど。

チームに参加した後は、8,000円~13,000円ほどの依頼があると。なるほどーこのチームに加わるのが目標になりそうですね。はい。

初心者でもこのくらいの単価欲しいもんね!チャンスだと思って応募したくなっちゃう!

対象者はさっきの説明と一緒ですね。

今回のトライアルの内容は、一分ほどの動画を100円でね。なるほど

ソフトはプレミアプロね。へー編集者募集してるのに、まだインストールしてなくても応募できるんだね。へー。

案件の流れは。
⑤がポイントです!⑤!

『必要に応じてフィードバックと合否のお伝え』

いやーこの小出しがね。外堀埋める効果があるんですよね。

まあ、色目なしに見たらここまでは動画編集の案件としては普通に見えますよね。
これに僕もまんまと募集しちゃいましたよ。

続きまして業者からの返答を紹介します。↓

質問など数回やり取りがあったあと、オンライン面談期日を3日ほど指定して面談日を確定

応募すると、次のような返答が返ってきます。

まあ僕も真面目に答えましたよね。

フルネームから何から何まで。そして、案件に合格しないかなーとかウキウキしながら待っていると、、、

次のようなメールが。

1行目を見てみて『ぜひお仕事のご依頼を検討させていただきたく思います』だってさー!

いや動画編集始めて1ヵ月くらいだと単県案件取れたと思って舞い上がっちゃいますよね(・∀・)ウン!!

さて、メールでのやりとりです。

面談の日程が決まりましたね!

はい、面談日を指定してさっそく面談に挑んできました。

ズームやグーグルミートを利用してオンライン面談。初回面談時は下っ端Aが担当する。

指定の日時にグーグルミートで面談ゴー。

初めはチャラい系の兄ちゃんが登場。喋りはしっかりしてる。

最初なので丁寧にごあいさつ。

互いに自己紹介したのち、軽い褒めあいジャブと馴れ合いサーブとローカルトークへ

チャラニキのイメージ映像

ここも喋りのテクニックがあって。最初はめっちゃ褒めてくるんですよ。経歴とかをね。

事前にこれらの8つの質問答えたでしょ?

先にネタ晴らしすると「どうやってこの人に動画編集スクールを売るか」っていう調査のためなんですよね。

話の内容をもう少し紹介する。

チャラニキのセリフはこんな感じだ。
「しろさん、凄いですね、見込みあります!」
「有名な広告の動画スクールは受けなかったんですね、ああいうのは詐欺みたいなものですからね」
「筋がしっかりしてて、考え方も素晴らしいです」
「テスト前ですけど、僕はもう採用の方向で考えています!」
「それをマネージャーにも前向きに伝えておきますね!」
「でも最終判断はマネージャーなので確定じゃないとだけ」

褒めるねぇ。

これなら案件を貰えそうと思った僕は意気揚々とテストに挑戦することに。

テスト案件の説明を受ける。報酬100円くらいのトライアル作業を行う。

さて引き続きチャラニキからテストの説明をうける。
『素材を渡すから組み合わせて動画を作ってくれ』っていうありがちな課題。

僕はその素材を使って、始めて1ヵ月のプレミアプロを数時間カチャカチャと。

そしてオレは必死に地方の観光地を3つ紹介した。
その動画がコチラ→と言いたいところだが、身バレ防止のために今回はやめておこう。

BGM素材とタイミングは完璧だ。テロップと効果音も作った。誰にも文句は言わせねぇ。
これを見たら誰もが京都に行きたがるはずだ。

納品指示は『自分にYouTubeの限定公開して、リンクをシェアしてください』とのこと。
こういうところもスクール勧誘と思われないためのカモフラージュでしたね。

納品して2度目の面談日程を組み、『さあオレを採用しろ』と意気揚々と挑む僕。

そこであったことは↓続く

2回目の面談。このとき、下っ端Aは、途中で別件があると言って抜ける

さあテスト提出して2回目の面談。
ここで採用が決まる。ワイはドキドキしつつ自作動画の感想をいただくことに。
内心「ここまで作りこめば断られることはないだろう」と思っていた。

グーグルミートを立ち上げると、前回会ったチャラニキが野球帽エロ被りで登場。
上司(Bマネージャー)はまだ。

ニキ「僕は別件があるので、このあとフィードバックと採用の合否はマネージャーBから説明しますね」
ワイ「はい、わかりました!」

さて、その後少し遅れてBマネとして登場したのはトリック矢部さん似の髪ぼさぼさの男性。
内心(もうコイツらさ。なんなん野球帽エロ被りしたり、髪ぼさぼさで来たりよ。)
モー正直チョットヤメタイ…

さてさて上司Bが来たところで下っ端エロ被りニキはご退室。

上司Bからフィードバック。そして勧誘へ・・・

さっそく僕がUPした動画を開いて再生。ドキドキする僕。
BGMがばっちり決まって(ワイやっぱ上手やん、これなら受かるやろ)と心の中でガッツボーズ。

ご歓談は盛り上がり。

B(矢部)「このへん上手ですねー、でも視聴継続がうんたらこーたら、視聴者目線でどーたらこーたら」

わい「そうなんですよね!ここはこうして!BGMはこうで」

B(矢部)「ですねですね、うまくできてるけど実践的な部分はもう少し勉強が必要ですね」

わい(。。。?で?そろそろ時間やけど合否は?)

このあたりから修正点をどう直すかという話が増えていき

矢部「うちも動画編集者を育てるスクールをやっててね」

わい(ん?。。。。え?。。。。?やっぱ怪しい。。)

攻めどころと見て畳みかける矢部
「うちのスクールなら、実践的なところまで学べるよ!」
「あ○(元医大生マーケター)さんとか、生ハ○帝国とか、こーたろ○とか、ああいうのは詐欺に近くてね、実践的なこと学べないからね!」

(流れ変わったな。。。

わい「えっと、、、つまりそれは、、、、、僕がお金を払ってあなたのスクールに通えと。。。?」

矢部っぽいリアクションをする矢部
「そう、、なりますねぇ、しろさんさえやる気があれば(ニヤっ)」

やかましいわ

てなことで無事に楽しい面談を終え、連絡は途切れたのでした。

詐欺業者に学ぶマーケティング手法

今回、この業者から学ぶマーケティングを紹介します。

上司を持ち上げて後から出す

人は、情報源を大事にします。

信じてる先生から言われることと、ちょっと見下してる友達から言われること。
全く同じ内容でも受け取りかたは違いますよね。

マーケティングも一緒。最初の下っ端が「うちの動画スクールで学びませんか?」と言うのと、もっと実力のある上司が言うのとでは効果は違う。

いわゆるサクラですね。マルチ商法とかも説明会の客席に盛り上げ役のサクラが入り込んでるんですよね。
まあこれは、音楽のライブとか結婚式の盛り上げ業者さんとかもいるし、手法そのものには良いも悪いもないですけど。

事前に情報を得る

対象相手の調査もマーケティングの一つです。

例えばこの記事は動画編集の初心者向けに書いていますが、特定の読者の情報を事前知っていたら、その人のエピソードや環境にあった話を盛り込むことでより効果的に伝えることができます。

褒める

単純ですが、相手を褒めて誘導するのは上手でした。
「有名な動画スクールは細かいところまで教えない」とかはまあ、そういうものかと納得してもいいのですけど、それが2度目の面談で「だからうちのスクール受講しない?」に繋がるとはね。

まじ京都の観光PV作りに使った時間返せ

面談日を選ばせる

「自分の意思で判断させた」と思わせるのものマーケティングの手法の一つです。

面談日は3つくらい候補を出させて、ユーザーが選んで来たことにさせて。

トライアルも受験させてその動画を自由に作成させて、YouTubeにアップさせたりとかね。
それもユーザー心理をうまく突いてるなと。

不当な勧誘を受けたら

不当な勧誘に乗ってしまったら、早い段階で弁護士に相談しましょう。
私は司法書士なので、私に連絡いただいた場合は弁護士を紹介することになります。

私見ですけど、この勧誘方法っておそらく現行は違法ではないと思いますが、制限すべき問題だと思います。

比較すべきはマルチ商法とか。
マルチ商法の場合、目的を告げずに勧誘する行為は特定商取引法に反して違法行為です。

今回の動画編集の案件も似たようなものでしょう。
「案件を渡す」と言いつつ「その前にうちのスクールに入って金払え」って言ってくるんだからね。

あーでも他には、個人情報保護法に違反する可能性はあるかも。
事業者が目的を告げずに個人情報を収集することは違法なのでね。
(今回は、動画スクールの勧誘のために個人情報を提供したわけじゃないし)
そのあたりは実際に裁判にならないとわかりませんが。証拠次第なところもあるかな。

面談は録画しておこう

被害を防ぐために、メールの記録や面談動画はできるだけ残しておくと良いです。
やりとりは全て証拠になりえますから。

クラウドワークスからも注意喚起のメールが送られている

クラウドワークス等のサイトは、こうした不当な勧誘を防止するためにユーザーに注意喚起のメールを送っています。私にも来ました。

特に、面談日を3日選ばせて面談ってパターンは多いみたいですね。

皆様お気をつけください。ちゃんちゃん。

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